シティ・オブ・ゴッド/Cidade De Deus
監督:フェルナンド・メイレレス Fernando Meirelles
2002年 ブラジル
ブラジル リオデジャネイロ 神の街
暴力も銃もドラッグもすぐそこにある日常を駆け抜ける
少年たちの 事実にもとづく物語
>>内容<<
“シティ・オブ・ゴッド”と呼ばれたブラジル・リオデジャネイロの貧民街を舞台に、暴力と貧困に埋め尽くされた子どもたちの日常を実録タッチで描いた衝撃の犯罪ドラマ。
年端も行かぬ少年が殺人に手を染め、やがて街を仕切るギャングへと成長し激しい抗争に明け暮れる姿を壮絶な暴力描写で綴っていく。
ブラジル、リオ・デ・ジャネイロの最も危険な地域と呼ばれたスラム「シティ・オブ・ゴッド」が舞台。
実際にこのスラムで生まれ育った作家パウロ・リンスによるノンフィクション作品を映画化し、撮影は現地のボスの許可を取って行われた。
さてと、「シティ・オブ・ゴッド」だが、かなり凄まじい群像劇に仕上がっていて、映画じゃなくてドキュメンタリーかと思わせるリアルな迫力がある。
脚本の出来は素晴らしい。
中盤から物語に過ぎる嫌いもなくはないが、ドキュメンタリーな雰囲気と映画的な流し方のバランスが上手く、ちゃんとまとまっている。
カメラもイイし、テンポが良くて130分という長丁場も楽に感じる点もイイ。
群像劇でありがちなのが、誰が誰やらわからなくなる(特にアジア人からすると南米の黒人の顔は見分けがつきにくかったりする)ってのがあるが、この作品は人物の書き分けがしっかりしていてわかりやすい。
時間軸が前後したりすることも併せれば構成がちゃんとできる監督なんだろう。
こう書いてるとケチをつけることろがないなぁ(笑。
まぁ、子供が殺されたりする残酷シーンも一部あるので、そういうのがダメって人には向いてないかも。
夢を追いかけてスラムを離れるヤツもいるから救い的要素もあるが、基本的には社会の底辺を這いつくばるような話で、本来ならどうしようもなく暗くなりそうなんだが、不思議なことに暗い映画という印象があまりない。
これはラテン・マジックか。
エンドクレジットでは登場人物のホンモノが登場したりして、ああ、現実にあった話なんだな、と思ったりもする。
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