ロスト・チルドレン/La Cite Des Enfants Perdus
監督:ジャン=ピエール・ジュネ Jean-Pierre Jeunet
マルク・キャロ Marc Caro
1995年 フランス
大道芸人のワンは見た目に反して、優しく繊細な心を持つ青年。そんなワンが誘拐された弟を救うため、ミエットと共に悪者に立ち向かう。『デリカテッセン』のJ=P・ジュネ、M・キャロの名コンビによるファンタジー作。
「アメリ」で有名(?)なジャン=ピエール・ジュネが、友人のマルク・キャロと組んで撮ったファンタジー映画。
謎の一つ目族に弟を誘拐された怪力男が、子供窃盗団のリーダー格の少女ミエット(ジュディット・ヴィッテ)と共に弟を救出しようと奔走する物語。
「アメリ」はレンタルしたものの観ずに返却してしまったが、それを後悔させるほど「ロスト・チルドレン」は大傑作映画。これほど濃密な世界観を持ったファンタジー映画はそうそう出現するもんじゃない。「ブレードランナー」や「未来世紀ブラジル」、有名どころだと「マッドマックス」を超えちゃってるんじゃないの?
日本でこんな映画を作るとするならば、江戸川乱歩と夢野久作の世界か?
単純にして深みとオリジナリティのあふれる脚本も侮れないし、一つ一つのカットが面白い。面白い舞台装置を更に面白く撮る。
更に更にフリーク入り混じりの登場人物達も素晴らしいし、少女ミエットを演じたジュディット・ヴィッテがめちゃくちゃイイじゃないの。少女にしてものすごい色気。あんな少女は見たことないぞ! 存在からして天才じゃないか。
それにしても10年も前の作品だとは思えない。今でも新しい。エエもん観させて貰いました。大人のためのファンタジーです。