エロ・グロ・ナンセンスの巨匠と云えば漫☆画太郎。
そんな一般的にはありがたくない巨匠の名を冠する漫☆画太郎の新刊で、もうタイトルからして実にダメな感じである。
この画風で「少年ジャンプ」等の名だたる少年誌に連載を持っていたことは、今では奇跡としか思えないのだが、悲しいかなその頃に漫☆画太郎の洗礼を受けたオレとしては、新刊と聞くとついつい購入してしまうのである。
孤高の天才ギャグ漫画家・漫☆画太郎による、雑誌「クイック・ジャパン」で物議を醸した、毎回新連載という掟破りの連載作品に、単行本未収録作品、描き下ろし作品を大量に収録して全392頁で大変お得で分厚い豪華版だバカヤロー!!!!
そういや連載してたなー「クイック・ジャパン」に、なのであるが、毎回新連載という変化球だったせいか、やりっ放し感の漂う作品ばかりでそれほど良いとは思えなかった。
唯一良かったのは生物の姿がどんどん人間に似てくるという「ギタイ」くらいなもんで、ストーリー性がなく、また使い回しネタが多いので全体的にはガッカリ。
個人的には「漫☆画太郎先生ありがとう―いつもおもしろい漫画を描いてくれて…」「ハデー・ヘンドリックス物語」「地獄甲子園」辺りの作品は実に面白いと思うのだが。