松本人志監督作品もこれで3作目。
今回も松本人志ファンとして劇場まで足を運んだ。
沖縄ではMIHAMA 7 PLEXでしか上映されておらず、しかも土曜日にも関わらず11:30の1回のみの上映であった。
伊香藩水位微調役だった野見勘十郎はある出来事がきっかけで脱藩し、賞金首になりながらも娘のたえを連れてあてのない逃避行を続けていた。
勘十郎は藩にいた際にある出来事がきっかけで刀を捨て、腰に鞘のみを備えていた。
勘十郎親子は多幸藩の追手によってついに捕われてしまう。
多幸藩藩主はたいそう変わり者で、勘十郎に対して奇抜な試練を与えた。
それは「三十日の業」というもので、母を亡くした悲しみで笑顔を忘れてしまった若君に対し勘十郎が1日1芸を披露し、その間に笑わせることができたら無罪放免、できなければ切腹というものだった。
さて、早速まとめを書くと「松ちゃん、お父さんになったんだなぁ〜」という映画だった。
映画としては、「大日本人」や「しんぼる」と比べてすごくまとも。
松本人志ファンじゃなくても見られる作品になっていた。
あくまでも見られるというものであり、松本人志ファンとしては、さやだけを腰にさす侍という面白い着眼点はあるが、ストーリー展開としては物足りなさを感じるのでは? と思ってしまう作品であった。
ただし、若君を笑わせなければならない30日の業自体は、全然笑えない。
一番最初のネタが一番マシで、それ以外はだいたいスベリまくり。
バラエティ番組でよく見る罰ゲーム的なネタがほとんどなので、新鮮味もないし、面白くもない。
おそらく、これは笑わせようというものではなく、クライマックスに導くための必然なのだろうと好意的に解釈した。
本当に面白いネタをやれば、若君が笑わない、という展開との温度差が耐えられなくなるからと考えてみたのだが、そうなると見物客の盛りあがりっぷりが説明しきれんなー。。。
クライマックス、この映画の白眉(?)とも言える歌のシーンは、なかなかイイんじゃないかと。
竹原ピストルの曲がかなり印象的で、効果としては成功していると思うし、この流れは新鮮だなぁと感じた。
あと、野見勘十郎(野見隆明)って松本人志の投影ですね。