一番最初のガキ使「24時間」シリーズ
とっても懐かしい、「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」の「浜田チーム体育館で24時間鬼ごっこ!」のDVDを借りて見た。
人気バラエティ番組「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」、罰ゲーム企画第1弾。浜田雅功・ココリコ・山崎邦正の浜田チームが体育館に24時間閉じ込められ、「鬼ごっこ」の罰ゲームを受ける。
全身黒づくめの鬼に捕まった者は、タイキック・頭突き・四の字固めなど地獄の責め苦が容赦なく与えられる。
いたぶられつづけるうちに言葉数も少なくなり疲労困憊してくる浜田チームに時間かまわず襲ってくる鬼たち。
チーム内に疑心暗鬼も生まれ、ついにはチーム内で足の引っ張り合いまで。
鬼に襲われる方は恐怖の連続、見ている方は爆笑の連続。
ふらりと体育館に現れてはちょっかいを出して帰る松本と浜田チームのテンションの違いが笑いを増す。
収録内容
収録されているのはコレ。
- Disc1:浜田チーム体育館で24時間鬼ごっこ!
- Disc2:100m走対決・完全版
- Disc2:あの時は…
- Disc2:名作&傑作トーク集
で、はっきり云ってしまえば「浜田チーム体育館で24時間鬼ごっこ!」と「名作&傑作トーク集」を見れば十分。
「24時間鬼ごっこ」は、当時は十分面白かったんだけど、今となっては「笑ってはいけない」シリーズと比べると洗練されていないし、間延びしている感が否めない。これは昔のバラエティ番組を見るとだいたいそんな感じ。
しかし、当時はちゃんと24時間やってたのは偉いと思う。
最近の「笑ってはいけない」シリーズは「24時(間)」を謳っていても、実際には24時(間)やっていない。
で、鬼ごっこって結局は出演者の中で閉じている構造で、視聴者は出演者の身になってハラハラドキドキするわけではない。24時間をスペシャル枠でやるため尺を詰めているので、更にハラハラドキドキしない。
結果的に、視聴者は見学者に過ぎず、参加者(の気分)にはなれないのである。TVなので当たり前だが。
24時間の割に鬼ごっこのボリュームが少ないとも思う。
ボツったのもあると思うが、2時間で3回の鬼ごっこという感覚。
24時間にすると36回。
120分の放送だと18回の鬼ごっこが流れることになる。
ちょっと計算しやすくするために、実放送時間を100分とした場合、10分に1.8回の鬼ごっこだ。
「笑ってはいけない」シリーズと比べると、所詮は感覚値なんだけれども見せ場の詰め込み方にはかなり差があり、鬼ごっこはかなりのんびりしていたんだと思う。
また、「笑ってはいけない」シリーズになると、視聴者も「笑わせようとする仕掛け」に対しては出演者の(笑わないでおこうという)ポジションに寄って見ることができる。
更に云えば、出演者の笑っている姿やリアクションも視聴者にとっては「笑わせようとする仕掛け」にもなり、出演者よりも難しいポジションにすらなる。
この構造は「鬼ごっこ」よりも優れていて、その結果、毎年恒例のシリーズとして定着した大きな要因になっていると思う。
笑ってはいけないシリーズの元ネタ
ちなみに、「笑ってはいけない」の笑ってしまう=罰ゲームという図式は、関西の伝説的人気番組「突然ガバチョ!」 ((毎日放送(MBS)ほかで1982年10月5日から1985年9月24日まで、毎週火曜日に放送されていた公開バラエティ番組。司会は笑福亭鶴瓶と長江健次。「ガバチョ」はテレビ業界用語でガムテープのこと。ちなみに笑福亭鶴瓶の弟子だった笑福亭笑瓶はこの番組でブレイクした。))の超人気コーナー「テレビにらめっこ」 ((視聴者から寄せられたギャグのハガキの内容を鶴瓶が読み、スタジオの観客が笑わずに我慢するコーナー。鶴瓶が「テレビにらめっこ!」と言った時点でスタジオの観客は笑うのを我慢しなければならない。笑った観客は「指摘マン」に指摘され、「退場マン」と呼ばれる2人のボディビルダーに担がれスタジオから退場させられる。ゲストや番組スタッフ、指摘マンも笑えば退場となった。))が元ネタ(インスパイア)だと私は思っている。
当然、この人気番組を若かりし頃の松本人志や放送作家の高須光聖も見ていたはずである。
「24時間鬼ごっこ!」で残念だったとこと
「24時間鬼ごっこ!」に話を戻して、「洗練されていない」とか「間延びしている」などと偉そうなことを書いたが、もうひとつ残念だったことがある。
それは、24時間が終わるカウントダウンをして、残り時間がゼロになったところで大勢の鬼がでてきてハリセンでたたきまくっていたところだ。
24時間という前提を崩してどうするんだろう、とちょっとさめてしまった。
私的には、カウントダウンをしてゼロになったところで、「実は時計が早く進んでいてまだ23時間しか経ってなかった」という展開にして、残りの1時間は怒涛の鬼ごっこ地獄、くらいのことはしてほしかった。
と外野から外野だけに外野だからこそ好き放題云ってみるわけだが、理由もなく24時間という前提を崩すとそれは悪ノリにしか見えないから、そこは死守してほしかったところである。
最も面白かった罰はアレ
とまぁ、なんか良かったところを全然書いていないのだが、もちろん、面白かったところもあった。
最も印象に残っているのは、真っ黒な紙芝居を見させられる、という鬼に捕まった罰という発想である。
これは当時の放送時にも感動した。
「なにその発想」って。
いまだにこの真っ黒な紙芝居を超える罰には出会っていない。
この罰を見るだけのために、このDVDを見ても損はない。と思っているのは私だけだと思うが。