奇想遺産〈2〉世界のとんでも建築物語
鈴木博之/隈研吾/松葉一清/木村伊量/藤森照信
新潮社
奇想遺産シリーズの第2弾。
前作の奇想遺産の紹介で触れなかったが、朝日新聞日曜版の連載をまとめたのが本シリーズである。
毎週1件紹介って大変だな。
権威に裏打ちされなくとも、見る者の意表をつき、惹き付けてやまぬ迫力で君臨してきた存在感。
そこに宿されていた建築家の情熱と深い哲学、時代の精神―。
専門家も思わず目を凝らしてしまう77の”迷作品集”待望の第二弾。
例の如く云うより易しステキな建物の画像を掲載。
グイニージの塔(イタリア/トスカーナ州ルッカ市)
今流行の屋上庭園を14世紀後半に作ってみましたという、宮崎駿作品に絶対出てくるなコレな塔。
トレリックタワー(ロンドン市)
レトリックタワーかと思いきやトレリックタワー。
建築家はアーノ・ゴールドフィンガー。
あのゴールドフィンガーではない。
アーノ・ゴールドフィンガーだ。
が、あのゴールドフィンガーでもある。
007の悪役ゴールドフィンガー、あのゴールドフィンガーのモデルがアーノ・ゴールドフィンガーなのである。(イアン・フレミングの知り合いだそうな)
ポタラ宮(ラサのマルポリの丘)
ダライ・ラマはいつ戻るのでしょうか。
サヴォワ邸(フランス/ポワシー・シュル・セーヌ)
シンプルにカッコイイ。
前作と比べるとやや小粒というか、有名どころが多く、奇想というには驚きが少なくちょっと残念。
構成も前作と同じで写真のボリュームが物足りない。
紹介する数は半分で写真倍くらいが個人的には良かったんじゃないかと思うのである。
奇想遺産〈2〉世界のとんでも建築物語
鈴木博之/隈研吾/松葉一清/木村伊量/藤森照信
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