The Freak Scene/The Devil’s Anvil
The Freak Scene/The Devil’s Anvil
1966年
Felix Pappalardi は Cream の2nd以降のアルバムをプロデュースし、第四のメンバーと云われたように、現在における Cream の名声の立役者と云っていい存在である。
しかし、Cream 後、名ギタリスト Leslie West らと Mountain を結成し、70年代の Cream と呼ばれたりもして活躍はしていたが、その音楽性の高さのわりに評価が低い。
この Felix Pappalardi が Mountain や Cream 以前に結成したのが、今回紹介する The Devil’s Anvil で、アルバムを1枚リリースしている。
音は中近東の音楽の影響が濃いハード・ロック。
当時、まだハード・ロックという新しい音楽は確立されていなかったが、その息吹となる音楽が登場していた頃である。
そんな時代に中近東色が強くでたハードなロック・サウンドは、それなりに注目されてもおかしくなかったわけであるが(だからこそ注目されなかったのかもしれないが)、リリースと時を同じくして中東で戦争が勃発し、アルバムはまったく売れず忘れ去られたような存在になってしまった。
ということで今ではマニアなアルバムになっちゃってるが、タイミングさえ良ければロック・ファン必携の名盤となっていてもおかしくないほど面白い作品。
ここまで目に見えて冒険している作品はそうそうあるもんじゃない。
まだ無名だったからこそできたとも云えるかもしれない隠れた名盤である。