All Of Us
Nirvana
1968
6次元の世界に住み、空を飛ぶことを夢見る少年サイモン・シモパスの生涯を描いた、という説明だけだとトンデモな内容の傑作ファースト・アルバム「The Story Of Simon Simopath」に続く Nirvana のセカンド。
毎回説明しているような気もするが、この Nirvana は Patrick Campbell-Lyons と Alex Spyropoulos が中心になって結成した英国のサイケ系B級バンドである。
超有名な US版 Nirvana とはまったく別物であるが、US版 Nirvana が出現するまでは、こっちの UK版 Nirvana の方が圧倒的に有名だった!(当たり前)
ファースト「The Story Of Simon Simopath」がリリース当時はともかく、後にトータル・アルバム、ロック・オペラの先駆的作品として(ごく一部で)評価が高まったのに比べ、セカンド「All Of Us」はなんとはなしに地味な扱いをされている。ま、ファーストにしても一般的には超マイナーだし、それにも増して地味な扱いとならざるを得ない以降4枚のアルバムは云わずもがなである。
さて内容だが、前作のトータリティの高さとは打って変わり本作ではポップな佳曲をバランスよく並べている。
曲としてのクオリティの高さは前作を凌いでおり、話題性には欠けているものの、このアルバムが Nirvana の代表作と云ってイイとオレは思う。
それから、このジャケ。実にカッコイイ。
このジャケだけで軽く丼飯3杯は食べられるし、「The Story Of Simon Simopath」や4作目「Local Anaesthetic」も系統は違うものの素晴らしいジャケだったりするから侮れない(US版 Nirvana にこの点だけは完勝と云ってイイだろう)。はっきり云って、アナログ盤のジャケだけでも欲しい!
Amazon:「All Of Us」Nirvana(1968)