【映画】ウェルカム・ドールハウス

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サンダンス映画祭審査員大賞、ベルリン映画祭国際批評家連盟賞受賞作品。

そんな名刺に騙されてはいけない。

だって「ハピネス」のトッド・ソロンズの作品なんだから。

『ストーリーテリング』のT・ソロンズ監督が、思春期の現実をブラックに描いた青春ドラマ。
ブスで成績も悪い女子中学生・ドーンは学校でいじめられているうち、次第に性格もひねくれていく。
そんな彼女がプレイボーイのスティーブに恋をしてしまい…。

主人公のドーン(ヘザー・マタラーゾ)は、学校へ行けば「ブス! 死ね!」と云われるし、ロッカーには落書きされまくってるし、実際ブスだし、口半開きだし、性格もヘンだし、どうしようもないファッションだし、喋り方もちょっとおかしいし、やることなすこと裏目にでるし、家族にすら愛されてないようだし、いじめっ子には「犯してやる」とか云われるし、痛々しいまでにいじめられっ子のオーラを身にまとってるんだけど、(ドーンは)そんな現実をスコーンと受け入れちゃってるんですね。

そこがこの映画をブラックなんだけどブラック過ぎない、ちょうど良い苦さにしているのだろう。

まぁ、普通の人にはちょうど良い苦さになってないのかもしれないが、ボクはこのちょうど良さ加減に仕上げたトッド・ソロンズの手腕に拍手します。

そういや「ゴースト・ワールド」の雰囲気がありますな。

「ゴースト・ワールド」のゾーラ・バーチが、話が進むにつれ魅力的に見えてくる、なんていう仕掛けはないのだが、世間にうまく居場所が見つけられてないという雰囲気が共通しているのだと思う。

「結局、現実は変わらないのだ」というラストはトッド・ソロンズ! って感じでこれまたイケる。

「ウェルカム・ドールハウス(Welcome To The Dollhouse)」というタイトルも深いな、って勝手に思ったが、どうだろ。

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