【映画】デリカテッセン

デリカテッセンデリカテッセン/Delicatessen
監督:ジャン=ピエール・ジュネ Jean-Pierre Jeunet
    マルク・キャロ Marc Caro
1991年 フランス
肉踊る世紀末の巴里へようこそ。

『アメリ』『ロスト・チルドレン』のジャン=ピエール・ジュネ監督が放つ傑作ブラックコメディ。核戦争終了15年後のパリ郊外を舞台に、“おいしそうな人間”が来るのを手ぐすね引いて待つ精肉店主と、犠牲者にされそうな男の必死のサバイバルを描く。

舞台は核戦争後のパリ郊外にある精肉店&アパート。

食べ物が極度に不足したこの世界で、精肉店はアパートの住人を食肉にして売っていた。

そこになにも知らない青年(ドミニク・ピノン)が住み込みで雇われることに。

もちろん彼は食肉用として雇われたのだ。

だが、精肉店の主人の娘(マリー・ロール・ドゥーニャ)が彼を好きになってしまい、二人は逃亡を企てる。

ブラックコメディな作品なんだけど、ビデオで観ると画質もブラックというか暗すぎ。

作品そのものの世界観とか(見える限りの)造詣、ストーリーなんかは実に面白いと思ったんだけど、画質が悪いのでいちいちそこで興を削がれた。

そこでなにをやってるの? というシーンが実に多いのである。

同じジュネ&キャロの「ロスト・チルドレン」も似たような映像だったが、こちらは暗くても細部がわかる暗さだった。そういう画質で観れたら面白かったんだろうが、暗いところが塗りつぶされたような画質だと・・・

そんな画質談義はそこそこにして、本編部分の構造は「ロスト・チルドレン」と似通ったところが多い。

ただ、多めの登場人物たちを結末に向けて収束させていく上手さは「ロスト・チルドレン」のほうが遥かに上だった。

「デリカテッセン」では結局なんのために存在したかわからない人物が多いのである。
まぁ、これは物語の性格上仕方のないことなのだろうが、映画的カタルシスには欠けてしまう部分だ。

それから、横山ホットブラザーズ好きは必見(笑。

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