HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル −シーズン1− 作品情報
- タイトル:HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル −シーズン1−
- 出演:松本人志、ジミー大西、FUJIWARA 藤本敏史、宮川大輔、野性爆弾 くっきー、ダイノジ 大地洋輔、東京ダイナマイト ハチミツ二郎、とろサーモン 久保田和靖、天竺鼠 川原克己、トレンディエンジェル 斎藤司、マテンロウ アントニー
- 公開:2016年
松本人志プレゼンツ、密室笑わせ合いサバイバル。10人の芸人たちが自腹の参加費100万円を握りしめ、芸人のプライドと優勝賞金1,000万円をかけて笑わせ合う。最後まで笑わなかった者が勝ち。密室に閉じ込められた芸人が極限まで追いつめられることで生まれる本能むき出しの笑いを見逃すな!
感想
Amazonプライム会員限定オリジナル番組「HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル」のシーズン3が始まった。そこで備忘メモ的にシーズン1、シーズン2の感想を。
まず、基本的なルールはこんな感じ。
- ドキュメンタルの参加者は10人のお笑い芸人。
- 参加者は100万円を参加費用として支払う。
- 同じ空間に集められた10人がお互いに笑わせあう。
- 笑わせる手段は自由。
- 制限時間は6時間。
- 笑ってしまうと退場(松本人志判断)。
- 最後まで残ると、参加費用を総取り。賞金1,000万円。
※笑ったら即退場というルール発表だったが、実際には「イエローカード」「オレンジカード」「レッドカード(退場)」という段階がある。提示用のカードも用意されていたので、テスト段階で一発退場にすると番組が成立しづらいと予想されていたのだろう。
※賞金1,000万には参加費用も含まれるので、実際は900万。
企画としてはシンプルなんだけどかつてないもので、楽しみにしていた。
個人的には、この企画の原型には「突然ガバチョ!」の大人気コーナー「テレビにらめっこ」があると思う。
「テレビにらめっこ」は松本人志も見ていたはずで、よく云う「笑いは緊張と緩和」をモロに体現したようなコーナーだった。「ドキュメンタル」にかぎらず、「笑ってはいけない」シリーズの原型も、ここに見ることができる。
「ドキュメンタル」の内容に戻って、参加者のなかで優勝候補、つまり生き残りそうだと思ったのは、くっきー(野性爆弾)、ハチミツ二郎(東京ダイナマイト)、久保田和靖(とろサーモン)、川原克己(天竺鼠)といった、ゲラではない芸人。多分、守備力高めの人が強いだろうと予想した。
で、エピソードが進むに連れて見えてきたのは、とにかくシモネタが多いこと。
そして、仕掛けるほうが損をする(守りに入るほうが強い)こと。
日本を代表するお笑い芸人のはずなのに、準備期間とかもちゃんとあったはずなのにシモネタに流れることはものすごく残念。彼らの面白さって、TV番組とかで面白いのは、企画や台本にのっかって、みんなでキャッチボールしてこそなんだなと感じてしまう。彼らの面白さはチームプレイのなかでのものであって、個の力でプロから笑いを奪いとれない、また奪いとるような芸もないという現実を突きつけられたように感じた。
だから、「すべらない話」とか、ガチのこのシチュエーションでやったら、きっとすべるんでしょう。つまり「すべる話」であったということ。ここは残念。
あと、仕掛けて誰かを笑わせても、その労力に見合う報酬(対価)が得られないところはもったいない。誰かが誰かを蹴落としてくれる棚ぼたを狙ったほうが「生き残る」確率があがるという状況は要修正だろう。
当初のワクワク感からエピソードが進むにつれて抑えられなくなってくるガッカリ感。
企画趣旨がすばらしいだけに、次回以降どんどんブラッシュアップされることを期待。
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