【本】象られた力/飛浩隆

象られた力 飛浩隆(早川書房)象られた力
飛浩隆
早川書房

ちょっとSF小説づいているようである。

表題作が「SFが読みたい!」が選ぶ「ベストSF2004」国内編第1位に第36回星雲賞日本短編部門受賞と実に立派な肩書きの1冊。

惑星“百合洋”が謎の消失を遂げてから1年、近傍の惑星“シジック”のイコノグラファー、クドウ円は、百合洋の言語体系に秘められた“見えない図形”の解明を依頼される。
だがそれは、世界認識を介した恐るべき災厄の先触れにすぎなかった…
異星社会を舞台に“かたち”と“ちから”の相克を描いた表題作、双子の天才ピアニストをめぐる生と死の二重奏の物語「デュオ」ほか、初期中篇の完全改稿版全4篇を収めた傑作集。

収録作品は、

  • 「デュオ」
  • 「呪界のほとり」
  • 「夜と泥の」
  • 「象られた力」

の4作品。

私的に一番オススメなのはミステリーな要素も面白い「デュオ」。

音楽を文字で表現するのは至難の業だと思うが、この作品は見事に音像を文字にすることに成功しているし、本当にそんな音があるなら聴いてみたいと思わせる力がある。

また物語としても十分に読みごたえのある傑作。

続いてオススメなのが表題作の「象られた力」。

図形文様の力が創造と破壊を生み出すという物語なのだが、ちょっとこういう話は読んだことがない。

「デュオ」と同様に図形を文字で語るというのも至難の業だろうが、これもまた見事に成功しており、飛浩隆という作家の実力はただ者ではない。

「象られた力」はアニメーション化すれば面白い作品になると思うが、これだけの図形文様のイメージをアニメーションとして実像化するのはこれまた至難の業だろう。

「デュオ」「象られた力」の2編だけでも本書を読む価値はあるが、「デュオ」はSFならではの要素が薄いだけに、より一般的だろう。

象られた力 飛浩隆(早川書房)象られた力
飛浩隆
評価:stars
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