封印作品の謎
安藤健二
太田出版
最近、第2弾が発行されたことで存在を初めて知った本。
DVDや衛星放送が普及し、あらゆる”埋もれた名作”が発掘、復刻されている21世紀。しかしその片隅では、存在のみ知られながら、いまだ決して目にすることができない一部の作品群が、ひそかに語り継がれ続けている。これらの物語は、いったいなぜ「封印」されてしまったのか?誰が、いつ、どこで、「封印」を決めたのか…?大学生時代、ネット上での酒鬼薔薇聖斗の顔写真公表の動きに関わった経験も持つ著者が、戦後の特撮、マンガ、ゲームを中心に、関係者の証言を徹底的に集め、その”謎”に迫る。必読の新世代ルポルタージュ。
取りあげられている「封印作品」は下記の通り。
第1章「ウルトラセブン」第12話「遊星より愛をこめて」(TVドラマ)
第2章「怪奇大作戦」第24話「狂鬼人間」(TVドラマ)
第3章「ノストラダムスの大予言」(映画)
第4章「ブラック・ジャック」第41話「植物人間」、第58話「快楽の座」(漫画)
第5章「O-157予防ゲーム」(ゲーム)
一般的に有名なのは、封印界の横綱「ウルトラセブン」と、「ブラック・ジャック」だろう。
封印に至る経緯については読んで頂くとして、本書の良い点は、それぞれの業界に関係しているとおいそれとは書けないタブーに挑戦しているところ。
読み心地はいまいち良くないかなーと思ったが、テーマの良さで十分読みごたえのある作品になっている。
正直、1章ずつで書籍化してその分、内容を充実させれば更に読んでみたい本になったと思う。が、十分オススメの1冊。
封印作品の謎
安藤健二
太田出版
評価:
<参考にさせていただきました>