【映画】しんぼる

松本人志監督作品、映画「しんぼる」の画像

しんぼる(55点)

想像もつかない“何か”が起こる…

賛否両論真っ二つな「大日本人」から約2年。
外国人にもわかりやすい映画を目指して(?)作られたのは、白い壁に囲まれた部屋に閉じ込められた男(松本人志)の脱出劇と、メキシコの謎のプロレスラーの物語(?)であった。

メキシコのとある町に住むプロレスラー、“エスカルゴマン”。彼の妻は、夫がいつもとは様子が違う事に気付く。その原因は、その日の対戦相手が自分より若くて強い“テキーラ・ジョー”である事だけではなく、他に“何か”が起こりそう、という胸騒ぎがしていたからだ。

時同じくして、水玉模様のパジャマを着た、マッシュルームカットの男(松本)は、ふと目を覚ますと、白い壁に囲まれた部屋に閉じこめられていた。男はその部屋から脱出を試みようとする。

「大日本人」でも思ったのだが、設定は素晴らしい。
いったいこれから何が起きるのだろうかと、松本人志の才能を信じる者としては、これから始まる90分余りに期待せざるを得ない。

が、ん~、お世辞にも素晴らしい出来とは云えない90分に当惑してしまった。

まず、全体的に展開がベタで、映画的にとんがった表現もあまりなく、視覚的にも刺激があまりにもなさすぎた。

バタフライ効果的な演出は、予想だにもしない突拍子もないものだったが、「だから?」と云う感じで、意味を感じなかったし、意味のないことの面白さ、というウケもなかった。

時折入る、アメコミ調の絵もどうかと。。。

松本人志監督作品「しんぼる」の画像

松本人志監督作品「しんぼる」

最後の昇天していくシーンについては、個人的には「人間として生まれようとする過程」という解釈。
白い壁に囲まれた部屋は「睾丸」で、松本人志演じる男は「精子」で、みたいな(笑。

北京オリンピックの開会式もちょっと思いだした。

「神になった」とか、そういう解釈もあるみたいだけど、それはベタすぎるんではないかと。まぁ、別にエエけど。

で、「大日本人」と「しんぼる」共に、あの特撮というかSFXみたいなものというか、びみょうにちゃちな絵はどうにかならないのものだろうか。

松本人志監督作品「しんぼる」の画像

松本人志監督作品「しんぼる」

相当プロモーションをかけていたにもかかわらず、映画館はガラガラだったのも気になった。
2作とも個人的にはヒットとはいかなかったけれども、どこまでも監督・松本人志には期待したいので、次回作も作れるくらいの興収には達してほしいなぁ。

松本人志監督作品、映画「しんぼる」の画像

しんぼる(55点)

想像もつかない“何か”が起こる…

コメント

  1. ファショニスタ より:

    松本人志の頭の中が少しだけ覗けた気がします。お笑いを見に行く感覚でいくとちょっと違うと思います。「お笑い」というスパイスを少しだけ加えただけでこの映画は芸術作品として作り上げられたのではないかと感じました。この映画で松本人志という今まで持っていたイメージ、お笑い界の天才というものではなく、芸術家としての顔が見えた。「しんぼる」というタイトルの意味も考えさせられた上で理解ができ、奥の深い内容ではないでしょうか。またお笑に関してベタなネタ、たとえば「マグロ寿司がいくつも出てきて食べ終わった後に醤油がでてくる」という先読み出来るギャグの場面は万人受け、分かりやすい笑を付けくわえただけで、特別この映画についての意味があったわけではないと思います。しかし松本が、寿司を食べ「うんうん」とうなずくシーンは日本人なら感じ取れる松本の気持ち。外国人にどのように感じ取ってもらえるのかが楽しみです。またメキシコでのある一家の話。エスカルゴマンの異変を感じ取れたのは妻だけで、エスカルゴマンを心配する様子だけが最後に彼が豹変するシーンのたった一つのヒントだったように思います。また中盤あたりまでメキシコの話が続き松本とのつながりをかなり重要とするように思わせる。しかしメキシコでの話と松本とのつながりは最後に「それだけ?」という物凄い裏切りに笑ってしまいました!!松本らしい落とし具合でよかったです。改めて松本のカオスな頭の中に魅力を感じました。これからももっともっと松本人志の独創的な世界観を提供していってほしいです。