天才になりたい
山里亮太
朝日新聞社
流行のタレント本である。
色んなタレントが本を書いているが、今初めて光浦靖子にも作品があると知った。今回は関係ないけど。(光浦靖子の作品)
で、南海キャンディーズのネタは正直まったく好きではないが、山ちゃんこと山里亮太が「自分は天才ではないが偽りの天才になるためにこんなことをした」ということが書かれていると知り「天才になりたい」を読んでみた。
>>内容<<
南海キャンディーズの山ちゃんこと山里亮太、完全書き下ろし。
彼は千葉から「お笑いスター」になるため、ガリ勉して「お笑いの本場」大阪の有名私大に進学、吉本興業からデビューし、ついに念願のスターの階段を上りはじめた。
好きなことを実現するために戦略をたて努力する山ちゃんの青春の記録は、ニートやフリーターの若者、その親たちの共感を呼び勇気を与える。朝日新書の中でも異色の1冊。
その時その時の自分なりのロジックを書いているので、努力はしているが運も良くて後はあれよあれよと人気者になったというありがちな流され系自伝より面白い。
本書によると、「面白いと思われる」「売れる」ため、タイトルに倣うと「天才になる」ために山ちゃんは、
その時その時の最善のゴールは何かを見つけて、逆算する
ということをやっていた。
時には最善のゴールを見誤ったり、意外なところに足下をすくわれたりして順風満帆とはいかないが、現在の成功を別にしプロセスに関しても結構成功している。
単純に頭がイイというよりもロジカルに物を考える訓練ができている人なんだなと思った。
これを読んだからといって南海キャンディーズのネタが面白くなるわけではないが、山ちゃんの一挙一頭足が面白く感じられるようになるだろう。
にしても、こういう裏側はお笑い芸人はあんまり見せない方が良いような気もする。
少なくともまだ下り坂の芸人じゃないんだから。
天才になりたい
山里亮太
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