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ビートルズ的とされるバンドがたくさんある中で最も音楽的に優れてたんじゃないか、と思われつつも、ユーモア感覚が鋭すぎたからこそマニアックな存在になってしまったのが Bonzo Dog Band だろう。
本作はそんな Bonzo Dog Band の4枚目のアルバムである。
いわゆるコンセプト・アルバムと云われる作品で、その舞台設定はイングランドのマイナーな街「Keynsham(ケインシャム)」(笑。
なんでそこが舞台なの? なんであるが、イングランドについてはまったく知らんので不明。
曲を書いているのはもちろん Neil Innes。
この人、一般的には無名なんだけど、天才だとオレは思ってる。
そして忘れちゃいけない Vivian Stanshall の曲もバランスよく入っている。
Bonzo Dog Band の素晴らしさは繰りだす音の多彩さと、曲としてのクオリティの高さ、そしてユーモア(笑。
いろんなタイプの曲が入ってます、っていうの最近多いんだけど、彼らは60年代にとっくにやっている。
タイトル曲でもある(2)「Keynsham」は Neil Innes による幻想的な佳曲。
なんか旅してるような気分。
こちらも幻想的な(3)「Quiet Talks & Summer Walks」も Neil Innes の手による曲であるが、名曲。カタツムリ祭りとか云ってるんですが。
幻想が続いたと思ったら歯を削る(?)嫌な音で始まる(4)「Tent」は Vivian Stanshall による軽快なロックンロール。が、エッチなネタ。
(7)「The Bride Stripped Bare By “Bachelors”」は「Magical Mystery Tour」に入ってそうなツアーバンドの旅の歌。Neil Innes と Vivian Stanshall の共作。
(9)「What Do You Do?」にはシビれました。Neil Innes 作の名曲。
スタンダードなギター・プレイの後ろで薄くトランペットにメロディを歌わせてるところが素晴らしい。
(10)「Mr Slaters’ Parrot」はいかにも Vivian Stanshall な楽しい曲。
楽しい曲の次はイントロからなんかやたらと厳粛な(11)「Sport」。Vivian Stanshall の曲。厳粛と書いたが終盤はいきなりライトになってます。
Neil Innes による(12)「I Want To Be With You」は実に素直でキャッチーなメロディの佳曲。こういう曲ばっかりやってればこのバンドはもっと大物扱いされてたんだろうなー。まぁ、そんなことファンは求めちゃいないが。
(13)「Noises For The Leg」ではテルミンが登場(笑。ここで使われているテルミンは足の形をしているそうで、だからタイトルがコレなんだと(笑。Vivian Stanshall の曲、ってこれ曲か?
アルバムの最後を締めくくる(14)「Busted」は仲良く Neil Innes と Vivian Stanshall の共作。この曲もイイです。
だいの大人が真剣にふざけてるのがステキ。英語が聴きとれないまま聴いてれば気づかないが、曲につけられた邦題からしてヘン。
(1)「あんたがぼくの脳ミソをダメにした」
(5)「ぼくらは間違っていた」
(7)「“独り者ども”にひんむかれた花嫁」
(8)「ぼくをよく見て、素晴らしいでしょ」
(9)「お仕事は何ですか?」
(11)「スポーツ(ヘンテコ小僧)」
ヘンですね。普通じゃない。
でも曲としてもアルバムとしてもクオリティがやたらと高い一生物の作品。
これってとてもカッコイイことじゃないか、とボクは思う。
Bonzo Dog Band の最高傑作と云えば「Gorilla」がまず挙げられると思うが、個人的には本作「Keynsham」だって負けてないし、こっちの方が最高傑作なんじゃないの? と思っているのだがどうだろう。
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