Re-Cycled Vinyl Blues
Neil Innes/ニール・イネス
1995年
Neil Innes の1stソロ・アルバム「How Sweet To Be An Idiot」(1973)に、UA 時代のレアなシングル7曲を追加した、英国 EMI による編集盤。
「How Sweet To Be An Idiot」はおろか、Innes の CD は全般的に手に入りにくいので、遅れてきたファンには嬉しい編集盤だ。(最近は紙ジャケ等で復刻しているので、状況はずいぶんとマシになったか。)
難を云えば、「How Sweet To Be An Idiot」のジャケと比べると、編集盤のジャケはイマイチ以上にイマイチってところ。
このアルバム、タイトルのまんまだが「How Sweet To Be An Idiot」という曲(名曲です)が収録されていて、これが Oasis の「Whatever」(SonyのTVCMで使用されてた曲)の元ネタになっているということでありがたくない形ではあるが、とりあえず注目されたりした。
多分、この話題の頃が Innes が日本で一番語られた瞬間じゃないだろうか(笑。
確かに元ネタになっているようで、最初の数小節はマンマだ。
そういったことを指摘されたせいか、今では「Whatever」の作曲者に Innes の名前も入ってるようなんだが、ボクはまだ確認してません。
また、「How Sweet To Be An Idiot」「Whatever」の関係には続きがある。
なんと Innes は The Rutles のアンソロジー・アルバム「Archaeology」(1996)の収録曲「Shangri-La」(やっぱり名曲)で、この「Whatever」のイントロをパクリ返している。
いかにも英国人らしいやり方で楽しいですなー。
他の収録曲なんだが、どれもこれも Innes 趣味が炸裂していて、まとまりという点においては欠けるけど、バラエティに富んだ実に楽しめる傑作になっている。
確かに今ヒットする曲を書いてるわけじゃないけど、この人の才能ってホント過小評価されてるよなぁ。
だからこそひっそりと楽しんで、一人で気持ち良くなるという楽しみもあるわけだが(笑、つまりオレだけ感だ。
Neil Innes、誰やねんソレ! という人は The Rutles や Bonzo Dog Band あたりから聴いてみるとヨロシイかと。って、両方とも誰やねんソレ! か(笑。