【本】真理先生/根本敬

根本敬著「真理先生」の画像

真理先生

間違っても武者小路実篤の「真理先生」ではない。

その昔、と云っても2年弱程度前なら、麗しの高円寺文庫センターに行き、青林工藝舎の本がズラズラと並ぶ奇特な棚を漁ってGETしていた根本敬大先生の一冊。

第11回みうらじゅん賞受賞!

2004年『en-taxi』掲載の処女小説「小説」を中心に、未発表のエッセイや、『アックス』連載の「近況」等、漫画家・根本敬の選りすぐりの文章を集め読みやすく加筆修正。

根本敬と云えば個人的には「定本 ディープ・コリア」とか「天然」とか「因果鉄道の旅」とか「人生解毒波止場」とか「亀ノ頭のスープ」とかを指すんだけれども、「真理先生」だって指すんだよ!

「赤塚先生から赤塚と呼び捨てになった時」なんかもう泣けるじゃないかと。実際には泣けないんだけれども、これが泣けるというのは、ある意味、事実。
もちろん赤塚(元・赤塚先生)というのは、赤塚不二夫のことである。

処女小説となった「小説」も、あ、こんなところにも暗い才能があるんだな、根本敬大先生にはと、スッと腑に落ちる感じである。
ほとんど村田藤吉や吉田佐吉の世界だから、ストンと合点がいくわけだ。

そういや、精子三部作完結編「未来精子ブラジル」が近々発売みたいね。ウフ。

根本敬著「真理先生」の画像

真理先生