【本】近代日本語の思想―翻訳文体成立事情/柳父章

「〜は」で始まり「。」で終わる日本語の文体は、近代、翻訳が必要として誕生した。
もともと日本語に主語は存在せず、主語は明治憲法をドイツ語から翻訳する時に作られ、夏目漱石の「吾輩は猫である」を筆頭に、明治の文学作品により日本に定着したものである。


というような内容を軸にしているのだが、これがわかりやすくて面白い。もう驚きの連続である。

「吾輩は猫である」が当時の人にはそういう意味で新しかったなんて知らなかったし、近代以前と近代以降の日本語文の隔たりがある理由もよくわかった。勝手に日本語は変化したのではなくて、必要があって変化していったんだなぁ。

近現代の日本語について知りたい人には必読の一冊。

*参考Link*

コメント

  1. 図書館でどこまで買ってくれる?(図書館のすべて)

    図書館で借りられない本がある。まあ借りられないと言っても週間マンガ誌がないポルノがないみたいな、特別な理由がありそうな図書のことではなくて、普通にあって…

  2. アスラン より:

    TBどうもありがとう。

    この本、ぜひとも読みたいので最寄りの図書館に購入リクエストを出す事にします。

    ところでnaruさんの書評を読んでいたら、きっとこの本もお薦めじゃないかなぁと思いつきました。

    小池清治「日本語はいかにつくられたか」

    です。

    太安万侶から始まって、紀貫之、本居宣長を経由して、夏目漱石、時枝誠記たちがいかに日本語を表現してきたかを、それこそとびきり分かりやすく紹介してくれますよ。