【本】雷電本紀/飯嶋和一

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雷電本紀

江戸中期に登場した史上最強の相撲人、雷電為右衛門の波乱万丈の人生とその時代を描く作品。

凶作、飢餓、貧困に悪政が追い打ちをかけた天明、寛政年間、後世まで語り継がれる一人の力士が彗星のように現れた。巨人のような体躯、野獣のような闘志で、生涯にわずか十敗。豪快に相手をなぎ倒すこの男の相撲に、抑圧され続けてきた民衆は快哉を叫び、生きることへの希望を見いだしていった。実在する伝説的相撲人・雷電の一生を、雄大な構想と綿密な時代考証をもとに、足かけ六年の歳月を費やして執筆。いずれも粒ぞろいの飯嶋和一の歴史小説だが、その嚆矢として作家の名を鮮やかに読む者の脳裏に刻み込んだ、感動の歴史大作である。

254勝10敗2引分14預り5無勝負という最強伝説を持つ雷電には、四股名の格好良さも相まって昔から興味があった。

そこで読んだのだが、江戸追放になるなど、なかなか波乱万丈な人生を送ってるんですな、この相撲取りは。

雷電 爲右エ門(為右衛門)の画像

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今の相撲界は朝青龍の全盛期であるが、幸か不幸かライバルとなる力士がいないために、本当の強さがわかりにくい。

雷電みたいな圧倒的強さは、歴史に残るような強い相撲人小野川や谷風が同じ時代にいて、そこに忽然と現れて彼らを倒していったからこそ燦然と輝いている。

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