スパイナル・タップ/This Is Spinal Tap
監督:ロブ・ライナー Rob Reiner
1984年 アメリカ
前々からロック映画の傑作、ロック・ミュージシャンの裏バイブル的映画、として名高いタイトルは耳にしていたが、未DVD化でレンタルにも置いておらず観ることのできなかった幻の作品。
そんな「スパイナル・タップ」がDVDになっていることを知り、すぐさま購入。
>>内容<<
架空のロックバンド「スパイナル・タップ」の全米ツアーをドキュメントした作品。
架空バンドを題材としながら、メンバー間の摩擦、時流にのって変化するバンド・サウンド、音楽性に介入したがるガールフレンドなど、演奏シーンも含め、本物以上にリアルなエピソードが満載。
俳優にキャラクターあわせてアドリブで演技させ、それを記録するという「モキュメンタリー(Mock Documentary=うそドキュメンタリー)」という手法を使って撮影されている本作であるが、演奏といい言動といい見事なまでにステレオタイプなロック・ミュージシャン像を描き出している。
予備知識なしで完全に冗談とわかる場面がなければ本物のドキュメンタリーかと思ってしまう程の出来だが、そういうのはどうでもよくなってしまうくらいギャグとパロディの連続。
ストーリーは UK のヘヴィメタルバンド「スパイナル・タップ」の US ツアーを追うというもの。
ロックバンドのドキュメンタリー路線ど真ん中なストーリーのコメディ映画であるが、マネージャーの奮闘やわけのわからないメンバーの軋轢など、「そういうもんかもなー」という説得力に充ち満ちていて、ロック界の裏側を観るような楽しみかたもできる。
面白いエピソード満載の「スパイナル・タップ」であるが、中でも特に好きなシーンは、注文したステージセットのレプリカのストーンヘンジが小さ過ぎる場面。メンバーの様子が間抜け過ぎてたまらん。
また、バンド「スパイナル・タップ」のメンバーは実際に演奏ができ、2ndアルバムまでリリースしている(笑。
ロック系小ネタの嵐なので、それなりにロックの歴史を知っている人はネタ探しをするだけでも楽しい(一度観たところでは、The Beatles、Led Zeppelin、Judas Priest、AC/DC、The Who、Kiss 周辺のネタを確認)ので、ロック好きは機会があればぜひ観ることをオススメする。
※DVD版の日本語字幕がソフトで翻訳したかのように実に無惨なので、これはなんとかして欲しい。過去にNHK-BSで放送された時の字幕は良かったらしいので、再放送でもあったら録画したいなぁ。
スパイナル・タップ/This Is Spinal Tap
監督:ロブ・ライナー Rob Reiner
評価:
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