naru@unknown はどこまで耐えられるのか。
今日の寒さですら耐え難かったが、もう少し頑張れるとは思う(笑。
高さと深さの限界、暑さと寒さの限界、スピードの限界。
エベレスト登山、スキンダイビング、灼熱砂漠など、極限の環境における人間の生理学的な反応を説明しながら、人間が生き延びる限界を探る
高くて寒い冬山で遭難したが奇跡的に助かったアーメン、とか、真冬の海に投げだされ長時間漂ったにも関わらず奇跡的に助かったナンマイダー、といった奇跡の生還のストーリーは時々聞こえてくる。
人間は時によってしぶとい生命力を持つ生物のようだが(もちろん誰もがエベレストに酸素なしで登頂したり、何百メートルもの深さに潜ったりできるわけではないが)、どこまでしぶといのかを検証したのが本書「人間はどこまで耐えられるのか」である。タイトルが実にわかりやすい。
- 人間はどこまでの「高さ」に耐えられるのか。
- 人間はどこまでの「深さ」に耐えられるのか。
- 人間はどこまでの「暑さ」に耐えられるのか。
- 人間はどこまでの「寒さ」に耐えられるのか。
という基本的な問いに始まって、
- 人間はどこまでの「速さ」で走れるのか。
- 人間は「宇宙」で生きていけるのか。
- 生命はどこまで耐えられるのか。
というなかなか面白そうなオマケまでついてくる。というか面白い。
個人的には「高さ」がきついと思っていたが、読んでみると「深さ」がかなり厄介だと知った。
高山病対策も面倒だが、潜水病対策の方は事前も事後もかなりたいへん。閉鎖された空間で加圧・減圧なんて死ぬまでお世話になりたくないもんだ。
記述に関しては専門的で小難しいところもあるが、そんなところはちゃっちゃっと読み飛ばしてもあんまり問題はなく、大部分はわかりやすく書かれているので、「人間て生物としてどうよ?」を知りたい人にはオススメしたい一冊である。