トランスフォーマー Transformers
監督:マイケル・ベイ
2007年 アメリカ
彼らの戦争― 選ばれたのは、地球。
未知なる侵略はトランスフォーム〈変身〉から始まる!
1980年代にブームとなった玩具・アニメーション・コミックシリーズ「トランスフォーマー」の実写映画版だが、1980年代と云えば「機動戦士ガンダム」一色 の生活なわけで、変形ロボの時代はとうに終わっていた。オレ的には。
で、「トランスフォーマー」で頭に浮かぶのは、ファミコンゲーム「トランスフォーマー コンボイの謎」(1986年発売/タカラ)だ。残念ながら。
それも実際に遊んだことはなく、その(クソげーとしての)存在だけを知っていたのだが、それもすっかり忘れ去っていた。
しかし、革命的TV番組「ゲームセンターCX」にてその記憶は呼び覚まされ、そして超話題作映画「トランスフォーマー」の出現である。
この流れは、もしかすると戦略なのではないかと思ってしまうくらいで、
- 有野>スピルバーグ>マイケル・ベイ
- タカラ>松竹芸能>CX>ドリームワークス>パラマウント映画
というラインが実は裏であったのかもしれない。(ない)
>>内容<<
日本の玩具がアメリカで人気となりアニメ化されてさらに火がつき、ついに実写化となった「トランスフォーマー」。
とにかくすごいのはヘリや戦闘機、トラックや車などが変形してロボットになる様。
まさに誰も見たことのない変形映像で圧巻の一言。
マイケル・ベイ監督が大好きな車を使ったカーチェイスなど、どこを切ってもベイ節大全開で、最高に楽しい痛快作に仕上げている。
さて、マイケル・ベイ監督&スティーブン・スピルバーグ製作総指揮という、良くも悪くもハリウッドを代表する2人による超大作。
日本の「トランスフォーマー」ファンに云わせると、コンボイがオプティマスプライムと呼ばれていることに「意義あり!」だそうだが、こちとら「コンボイ」と聞くとサム・ペキンパーの男の体臭がプンプン漂う映画「コンボイ」(1978/アメリカ)しかないだろ! と反応してしまう漢なので、オプティマスプライムという何の思い入れもない名称のほうがややこしくなくて良い。(100%自分都合)
まぁ、ペキンパーとかどうでも良い。今回は映画「トランスフォーマー」だ。
この映画、正直、最初のほうのエピソード「中東のアメリカ空軍基地に飛来した軍用ヘリが突如ロボットに変形し基地を攻撃し壊滅」が一番面白い。
その後は、子供向けのドラマが続いて、いつの間にか善悪それぞれのロボットがそろい踏みしてポコスカ痛快に暴れまわってくれる。とは云え、引きの画がほとんどないので、画面上はひっちゃかめっちゃかで何がなんだかわからない状況が大部分。
おそらくBlu-ray版でスロー再生もしくはコマ送りすれば、何が起きているのかきっとわかるハズ。そしてそんなことはきっと確認しないハズ。
オプティマスプライムはそれなりにキャラを立てて存在感を主張しているが、その部下みたいな連中はちっとも存在感がない。主人公のオタクな少年にとりついていたヤツですら仲間が揃うと存在感ゼロなのである。これはいかがなもんかと思う。
で、映画としてもまぁ、ガチャガチャとロボットが変形する様を観ているだけでそれなりに楽しめるので、一見の余地はあるが、二見の余地はとなると、実に苦しい限り。
ま、何度も見て味わう、という映画ではないと思うが。
トランスフォーマー Transformers
監督:マイケル・ベイ
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映像: