【本】東アジア「反日」トライアングル/古田博司

東アジア「反日」トライアングル/古田博司(文藝春秋)東アジア「反日」トライアングル
古田博司
文藝春秋

靖国参拝や教科書問題、竹島(独島)問題など、日本と中国・韓国・北朝鮮の「対話」の難しさに代表される反日の源流を探り、東アジアの共存共栄への提言となる一冊。

云うまでもなく「反日トライアングル」というのは、中国・韓国・北朝鮮を指す。

「日・中・韓・北の近代化の進行具合が異なる」
「自文化中心主義の伝統」
「日本が彼らの近代国民国家の形成に寄与している現実」
「国是としての反日」

これらの要因で、日本と東アジア諸国との対話は基本的に困難であると本書では語られている。

また、日韓で歴史観の違いを埋めようという試みがなされているが、現実には実現し得ないし、これは荒唐無稽な試みですらある。

・かつての宗主国とかつての植民地の間で共通の歴史認識などは存在しない。
・にもかかわらず、ほとんどの旧宗主国と旧植民地との間で、かつての植民地支配やそれにまつわる『過去』が今日、政治的、社会的問題になることはほとんどない。世界の多くの国々の間では、日韓の間で言うような意味の『過去』の問題が精算などされていないのに、現在の友好的関係を築き上げるうえで大きな障害とはなっていない。
朝鮮半島をどう見るか」神戸大学教授 木村幹(集英社)」)

本書では上記のような立場を踏まえて、その原因が北朝鮮の一部などの例外はあるにせよ、朝鮮半島が朝鮮半島の人々の力によって解放されなかったことにあると見ている。

全般的にわかりやすいので、各国の事情等を知るには面白いと思うが、登場する人名のルビが実に古臭いのはなんで?

韓国大統領の盧武鉉(ノムヒョン)を「ろぶげん」てダレ? って感じである。

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東アジア「反日」トライアングル/古田博司(文藝春秋)

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【本】韓国・北朝鮮の嘘を見破る―近現代史の争点30/鄭大均・古田博司

本。
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