第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい
マルコム・グラッドウェル
光文社
データを集め、熟考を重ねた判断がまちがいで、最初の瞬間的判断が正しいことはあるのだ、という本。
人間には、理屈を超えてわかったり、感じたりする瞬間・能力がある。
心理学で注目を集める「適応性無意識」である。
本書ではそれを「第1感」(原題はblink=ひらめき)と命名した。「五感」を想定した「六感」ではなくて、「五感」の前にある無意識の反応を指す。冒頭のエピソード:アメリカの美術館が購入した古代ギリシャ彫刻は、さまざまな科学的検査では本物と鑑定されたが、何人かは見た瞬間、「最初の2秒」で「違う」と感じた。
のちに贋作と判明するが、なぜ彼らは偽者と見抜けたのか? 見抜いた「力」は何か? 本書は、「最初の2秒」にまつわる物語である。
できうる限りの情報を集めて時間をかけて判断する。
なにかについて判断する場合、そうした方がより良い結果がでる、と人は考えるものである。
しかし、本書では直感的な判断が意識的に判断されたものに負けず劣らず正しい結果を導きだす、と書かれている。
なるほど、あの時の直感に従えば良かった、という場面に身に覚えがある。
よくよく考えた結果が全然的外れだった、なんていう経験は誰にでもあるだろう。
情報を集めて分析することが評価され、直感が割と軽視されがちな世の中だけに、こうした本で物事へのアプローチ方法をリフレッシュするとイイかも。
Amazon:第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい/マルコム・グラッドウェル(光文社)
*参考Link*
・Passion For The Future: 第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい
・田村仁人NET:マルコム・グラッドウェル 第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい – livedoor Blog(ブログ)