【本】英国人写真家の見た明治日本/ハーバート・G・ポンティング

ハーバート・G・ポンティング著「英国人写真家の見た明治日本」の画像

英国人写真家の見た明治日本(In Lotus-land Japan)

  • 著者:ハーバート・G・ポンティング
  • 出版:講談社
  • 購入:Amazon楽天市場

基本的に旅ものの本は好きだが、最近は、外国人が日本を旅した時の本がちょっとしたマイブームになりかけている。

そうした個人的ブームにヒットしたのがこの「英国人写真家の見た明治日本-この世の楽園・日本」だ。

スコット南極探検隊の映像記録を残したハーバート・G・ポンティングは、世界を旅し、日本を殊の外愛し、この世の楽園と讃えた。
京都の名工との交流、日本の美術工芸品への高い評価。
美しい日本の風景や日本女性への愛情こもる叙述。
浅間山噴火や決死の富士下山行など迫力満点の描写。
江戸の面影が今なお色濃く残る百年前の明治の様子が著者自らが写した貴重な写真とともにありありと甦る。

以前読んだ「シュリーマン旅行記清国・日本」は、物の値段や大きさに不自然なほど執着した記述だったが(もちろんそれだけではないし、非常に興味深い一冊であることには違いない)、「英国人写真家の見た明治日本」では、明治期日本の景色の美しさや、歴史、風俗が詳細に記されている。

また日本の芸術品に対する審美眼などは写真家だからだろうか、一介の観光客の域を完全に超えており、日本人が書いてもこうはいかないだろうという点にまで視点が及ぶ。

外国人でありながら日本を愛すること日本人以上とも云えるポンティングなので、この本を通して見えてくる明治時代の日本は桃源郷のようだ。

タイムマシンがあればぜひ行ってみたい。

本書は外国人という異文化のフィルターを通して見える(明治)日本の姿を知るには格好の一冊。

ハーバート・G・ポンティング著「英国人写真家の見た明治日本」の画像

英国人写真家の見た明治日本(In Lotus-land Japan)

  • 著者:ハーバート・G・ポンティング
  • 出版:講談社
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