幻獣ムベンベを追え
高野秀行
集英社
ネッシーやビックフットに代表されるUMA(Unidentified Mysterious Animal:謎の未確認動物の略)については、日本でも100万位以内には確実に入るほど興味津々なオレであるが、この度、UMA界の大物モケーレ・ムベンベを求めてアフリカの奥地にまで探検するノンフィクションを発見した!
コンゴ奥地の湖に太古の昔より生息するといわれる謎の怪獣モケーレ・ムベンベ発見に挑む早稲田大学探検部11名の勇猛果敢、荒唐無稽、前途多難な密林サバイバル生活40日間。
「えーと、それでぼくたちは怪獣を探しに行こうと思ってます」
本書の書きだしであるが、実に魅力的ではないか。
探しに行くのは早稲田大学探検部の面々。
この冒頭だけで羨ましすぎるのである。
だいたい問題の場所テレ湖にたどり着くまでだけで十分に冒険である。
テレ湖にたどり着いてからも自然な人災(?)による危機の連続という手に汗握る展開は見逃せないし、なによりも「モケーレ・ムベンベの痕跡くらいは発見できるんじゃないか!」という期待で本書を読み終えた。
で、その結末は書かないのだが、結果に関わらずこの探検に参加した人たちは、善きにせよ悪しきにせよ「モケーレ・ムベンベ」に人生を変えられたんだなー、と思う。
この本を子供の頃に読んでいれば、きっと早稲田大学探検部に入るために頑張って勉強して早大生になっていたことであろう。
そう思うと実に悔やまれる本書との出会いなのであった。
モケーレ・ムベンベ(Mokele-mbembe)の目撃記録が多く、よく調査隊も送り込まれるコンゴ共和国のテレ湖(上記リンク)であるが、こうして上から見ると実に気持ち悪くていかにもなにか出てきそうである。
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