【本】眼の誕生 カンブリア紀大進化の謎を解く/アンドリュー・パーカー

眼の誕生-カンブリア紀大進化の謎を解く/アンドリュー・パーカー(草思社)眼の誕生-カンブリア紀大進化の謎を解く
アンドリュー・パーカー
草思社

5億4400万年前から5億4300万年前まで。

この地球の歴史からすると一瞬とも云える100万年の間に、地球上の生物が一斉に大進化し、多様性が爆発的に広がった。

カンブリア紀の大進化と呼ばれる現象は何故起きたのか?

この生物史上最大とも云える謎に対して様々な説が唱えられる中、新たな説を提示したのが「眼の誕生 カンブリア紀大進化の謎を解く」だ。


本書では、このカンブリア紀の大進化では、生物そのもの(内部体制)が大進化したわけではなく、外部形態が大きく進化したことを解き明かしている。つまり、内部体制が整ってから大進化は始まったとしている。

その外部形態が大きく進化した(つまりカンブリア紀の大進化が起きた)最大の要因は、地球上に降り注ぐ光の量が増え、眼を持つ生物(三葉虫)が出現し、食う食われるの生存競争(淘汰圧)が出現したことにある。

なにも見えない世界から見える世界へと生物が突入することで起きることは、色、形、動きが生き残りを左右するということである。

自然環境と弱肉強食という食物連鎖の中で生きるには、適切な色、形、動きを獲得できない生物はあっという間に淘汰されてしまうのである。

何故三葉虫が眼を持つようになったのか、いまいちよくわからなかったが、この点においては今後の研究を待つほかないのかもしれない。(単に理解できなかった、忘れた、だけの可能性もあるが)

全般にわたり矛盾もなく非常に整理された説で、刺激にも満ちあふれているのだが、なによりも優れているのが良質のミステリーのような読みやすさである。

カンブリア紀の大進化といえばバージェス頁岩なので、グールドの名著「ワンダフル・ライフ バージェス頁岩と生物進化の物語」「フルハウス 生命の全容 四割打者の絶滅と進化の逆説」との併読をオススメ。

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アンドリュー・パーカー
評価:stars
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