【映画】ポセイドン・アドベンチャー

ポセイドン・アドベンチャーポセイドン・アドベンチャー/The Poseidon Adventure
監督:ジョン・パッチ John Putch
2005年 アメリカ

「ポセイドン・アドベンチャー」と云えば旅客機が墜落するだの高層ビルが火事になるだのというパニック大作の名作のひとつで、子供の頃に頻繁に放映されていたのを観る度にハラハラドキドキしていたのを覚えているが、そんな海洋パニック大作をテレビ映画としてリメイクしたのが本作。

元々は180分あった長時間ドラマらしいが、観たのは2時間枠に収まっていたので相当カットした模様。

放映時のタイトルは「ポセイドン・アドベンチャー~史上最悪の大転覆」。

>>内容<<
ポール・ギャリコの小説を映画化した、ロナルド・ニーム監督72年製作のヒット映画「ポセイドン・アドベンチャー」のリメイクだが、もともとは米ホールマーク・エンタテインメントによるテレフィーチャーで、映画としてのリメイク「ポセイドン」に先立つ2005年に製作された作品。
約1ヵ月のクルーズに出た豪華客船ポセイドン。
2,500人の乗客と1,200人の乗員を乗せたその船にはテロリストが潜入していた。

カットされた部分が相当ある模様なのでその辺は割り引いて観なくちゃならないが、元となる「ポセイドン・アドベンチャー」と比べると、人間ドラマの掘り下げ方が実に浅くて、登場人物の誰にも肩入れすることができない。

また転覆の原因がテロによるものという新しい設定も意味がわからない。

時事ネタ的にはありなんだろうが、何故テロのターゲットに「ポセイドン」が選ばれたのかわからないし、生き残ったテロリストはほとんどなにも語らない。これではわざわざこの設定にした理由がよくわからない。

軍のレスキュー部隊が登場する過程は悪くないが、ゴムボートに乗ったまま転覆したポセイドン号の外で待っているだけなので、到着するまでのドラマに尺を割いた理由も不明である。

しかしかなり頑張っているところもあるにはあるのだ。

それは特撮。豊富な予算のハリウッド大作と比べると貧弱だが、日本の大作映画とは勝負になる出来だと思う。

特に船が傾いて転覆するくだりは、人々が床を転がりまわったり墜落したり、物が落ちてきたりというシーンはテレビ映画とは思えない迫力があった。時間は短いけど、こうしたシーンは実写だと迫力がある。

しかし全体的に出来が良いとは云えないので、この手のパニック映画を観たい人はやっぱり元となった72年制作の「ポセイドン・アドベンチャー」をおススメしたい。

ポセイドン・アドベンチャーポセイドン・アドベンチャー/The Poseidon Adventure
評価:stars
物語:stars
映像:starsテレビ映画にしては頑張ってる。
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